国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)及び廃止措置人材育成高専等連携協議会(会長:福島工業高等専門学校長)が主催する「第8回廃炉創造ロボコン」が令和5年12月23日(土)、JAEA楢葉遠隔技術開発センターを会場に実施されました。
この廃炉創造ロボコンは、ロボット製作を通じて学生に廃炉に関する興味を持たせると同時に、困難な課題の解決に挑むことで創造性の涵養に貢献すること、また、課題発見能力、課題解決能力を養うことを目的として平成28年度から開催されています。
大会では書類選考によって選ばれた全国の国公立高専13校16チームと海外から参加のマレーシア工科大学を含む全17チームが競技を行いました。
競技は前回に引き続き、原子炉建屋内における高線量エリアの遠隔高所除染を想定した課題によって行われ、ロボットが壁までの指示された経路を通り、汚染された高さ2700mm、幅1000mmの壁の上部を除染するというものでした。実際の除染は壁の表面を削るなどする放射性物質を取り除きますが、本競技では指定のペンで壁に設置された模造紙を塗り潰すことで作業の精度が評価され、10分間の実演によって競われました。競技では各チームが創造性を発揮し課題に挑む中、完成度の高さなどが評価された小山高専が2年連続で最優秀賞の文部科学大臣賞に輝きました。
各賞受賞校は、次のとおりです。
◎文部科学大臣賞(最優秀賞):小山高専(小山高専廃炉ロボット製作チーム2023)
◎福島県知事賞(優秀賞):熊本高専(熊本高専熊本キャンパスロボコン部)
◎日本原子力研究開発機構理事長賞(技術賞):一関高専(藤原研究室Bチーム)
◎国立高専機構理事長賞(アイディア賞):舞鶴高専(舞鶴高専廃炉研究会B)
◎福島イノベーション・コースト構想推進機構理事長賞(イノベーション賞):大阪公立大高専(Fukaken)
◎特別賞(アトックス賞):福島高専(福島廃炉研究会)
◎特別賞(日立GEニュークリア・エナジー賞):マレーシア工科大学(MJIIT)
◎特別賞(東京エネシス賞):鶴岡高専(鶴岡高専Fチーム)
◎特別賞(アスム賞):大阪公立大高専(昆虫同好会)
◎特別賞(東芝エネルギーシステムズ賞):富山高専(KANEKENS)
◎特別賞(エイブル賞):大阪公立大高専(公大高専ろぼ部廃炉チーム)
参加学生の集合写真
競技の様子(大阪公立大高専)
競技の様子(一関高専)
競技の様子(マレーシア工科大学)
最優秀賞を受賞した小山高専チーム