国立研究開発法人日本原子力研究開発機構及び廃止措置人材育成高専等連携協議会(会長:福島工業高等専門学校長)が主催する「第7回廃炉創造ロボコン」が12月10日(土)、日本原子力研究開発機構楢葉遠隔技術開発センターを会場に実施されました。
大会には書類選考によって選ばれた全国の国公立高専12校14チームが参加しました。
この廃炉創造ロボコンは、ロボット製作を通じて学生に廃炉に関する興味を持たせると同時に、困難な課題の解決に挑むことで創造性の涵養に貢献すること、また、課題発見能力、課題解決能力を養うことを目的として平成28年度から開催されています。
今大会では、原子炉建屋内における高線量エリアの遠隔高所除染を想定した競技が実施されました。課題は、ロボットが壁までの指示された経路を通り、汚染された高さ2700mm、幅1000mmの壁の上部を除染するというものでした。実際の除染は壁の表面を削るなどして放射性物質を取り除きますが、本競技では指定のペンで壁に設置された模造紙を塗り潰すことで作業の精度が評価され、10分間の実演によって競われました。移動経路に高さ100mm程度のグレーチングが設置されるなど前回大会より困難な競技課題となっており、多くの高専が苦戦する中、完成度の高さが評価された小山高専が最優秀賞の文部科学大臣賞に輝き、新井知彦文部科学省研究開発局原子力課長から賞状と副賞のトロフィーが授与されました。
なお、当日は出場者、来賓、一般観覧者、関係者約300人の参加があり、テレビ、新聞等で多数報道されるなど本大会への関心の高さが伺えました。
各賞受賞校は、次のとおりです。
◎文部科学大臣賞(最優秀賞):小山高専(小山高専廃炉ロボット製作チーム2022)
◎福島県知事賞(優秀賞):舞鶴高専(舞鶴高専廃炉研究会)
◎日本原子力研究開発機構理事長賞(技術賞):大阪公立大高専(Fukaken)
◎国立高専機構理事長賞(アイディア賞):鶴岡高専(鶴岡高専Eチーム)
◎福島イノベーション・コースト構想推進機構理事長賞(イノベーション賞):
熊本高専(熊本高専熊本キャンパスロボコン部)
◎特別賞((株)アトックス賞):仙台高専(DBK(Disinfection By Kengo))
◎特別賞(日立GEニュークリア・エナジー(株)賞):旭川高専(人田製作所)
◎特別賞((株)東京エネシス賞):一関高専(機械技術部)
◎特別賞((株)アスム賞):福島高専(廃炉研究会)
主催者の廃止措置人材育成高専等連携協議会会長の山下校長の挨拶
福島高専代表者による選手宣誓
競技の様子
競技の様子
文部科学大臣賞授与の様子
最優秀賞を受賞した小山高専チーム
参加学生による集合写真