校長のあいさつ

ようこそ!福島工業高等専門学校へ

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 校 長  山 下  治

福島高専のホームページをお訪ねいただきありがとうございます。

この度の新型コロナウイルス感染拡大により、皆様方におかれましては不安な毎日を送っておられること、お見舞い申し上げます。本校も、学生の安全を確保するため、卒業式を見送り、入学式及び始業式の簡略実施や通常授業開始の延期など苦渋の決断をしながらの学校運営となっています。また、学修機会の確保に向け遠隔授業の導入や学校行事の日程も大きく変更する等、関係者の皆様には御不便をおかけすることに対しお詫び申し上げると共に、皆様方のご理解・ご協力を切にお願い申し上げます。

さて、福島高専は、開校以来半世紀にわたり、五年一貫の専門教育を施すユニークな高等教育機関として、多くの実践的技術者を社会に輩出してきました。現在も、社会の急速な変化に対応しつつ、創造性のある実践的技術者の育成に向け様々な取り組みを行っています。そして、令和2年4月には、本科卒業生190名の内、88名が大学の三年次や本校の専攻科に進学し、90名が民間企業や地方公共団体等に就職しました。また、専攻科修了生24名が大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与され、内4名が国立大学の大学院に進学しました。

そして新元号を迎え、本校では、「持続可能な社会発展を目指し、グローカルに活躍する次世代技術者を育成する」を新しいスローガンとして、以下に掲げる四つの視点を推進しています。

一つ目は、「持続可能な社会」という視点です。これは、本校の学習教育目標冒頭にもあります「持続可能な社会」を構築するという目標に向かって行動するということです。この概念は、二十年ほど前に、国連で提唱されました。最近提唱されたSDGsと言われている十七の目標は、一国だけではなくて、人類全体が、豊かに、かつ幸せに暮らしていくための方針となっています。日本国内のみならず世界中の人々の共有の価値として位置づけられるこの概念を、本校の学生に学んでもらい、将来正しい道を進んでいける人材養成に取り組んでまいります。

二つ目は、「グローバル」という視点です。これから日本を背負う若者は、世界の人たちと情報交換をし、あるいは国際会議などの場でしっかりと意見を伝えることが出来るなど、世界的な視点をもって活躍することが求められてきています。この観点から、平成27年7月、本校は、いわき市や地元産業界、医療創生大学及び東日本国際大学と連携し、文部科学省の「トビタテ! 留学JAPAN」の「地域人材コース」に採択されました。また、大学や企業との連携の拡充や様々なファンドの利用を通じ、令和元年度は、65名の学生が、海外での語学研修やインターンシップなどを体験しています。

三つ目は、「ローカル」という視点です。本校はもともと地域に根ざした高専として発展してきました。これからも地域のニーズに応えていきたいと考えています。とりわけ、東日本大震災から9年が経ちましたが、震災復興のニーズ、特に事故を起こした福島第一原子力発電所の廃炉には数十年かかると言われており、そういったことを担える人材を育てることが、本校の重要な課題の一つと考えています。

具体的には、東日本大震災からの地域の復興を支援すべく、再生可能エネルギー、原子力安全及び防災・減災の三分野で、復興人材育成特別プログラムを実施しています。この取り組みに加え、廃炉の分野では、文部科学省の「英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業」を、環境回復分野でも、原子力規制庁の「原子力規制人材育成事業」や環境省の「除去土壌等の減容技術実証事業」に採択されるなど、高専ではトップクラスの外部資金を受けながら地域の復興に向けた人材養成に取り組んでいます。

四つ目は、「次世代技術者」という視点です。さて、これから我々が生きていく社会は、「超スマート社会」であります。これまで人間が手掛けてきた仕事がAI やIoT技術にとってかわられることが予想されます。その中で生き抜くためにも、上記三つの視点を重視しつつ、その時代にあった正しい道を選べる技術者になれる人材を養成すべく取り組んでまいります。

福島高専は、常に教育の質の向上・充実に向けて、教育体制の改革を進め、特色ある教育や地域連携を展開し、教育・研究の活性化に努めていきたいと考えています。今年度は、冒頭申し上げました新型コロナウイルスへの対応を踏まえ、一部活動が制限される学校運営にはなりますが、今後も引き続き、地域に根付き、世界を視野に入れた福島高専であるために、教職員一同、日々努力を重ねてまいる所存ですので、皆様のご理解とご協力・ご支援を重ねてお願い申し上げます。